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刻石流水

2018/10/09

会社と社員の関係も
夫婦関係も
長い間続けば続くほど
いい関係を維持するのは難しくなる。

それはひとえに

「刻石流水」

というあり方をもっていないから。

「受けた恩は石に刻み、かけた情は水に流す」

それができれば
長い間一緒にいればいるほど
相手のことを大事にできる。

ところが普通は逆になる。

かけた情を石に刻み、受けた恩を水に流してしまう。

「俺はこんなにやってやってるのに」

と、自分がやったことは石に刻むように、いつまでも覚えてる。
念入りな人は、書いて残したりして…
でも、相手がしてくれたことを簡単に水に流してしまう。

 

誰かと一緒に生きるとき
してもらったことの数を数え、それを忘れないように
石に刻むように生きていれば
きっともっと一緒にいたいと思える。

でも「水に流す」って難しい。だって、なかったことにするってことだから。
それは、とても日本的な文化だと思う。

「許す」とはまったく別次元。

「許してあげる」
って言われたことがあると思うけど
それって「いつまでも覚えている」と同じ意味だったりするんですよね(笑)

ところが『水に流そう』って
なかったことにしよう。流れたんだからもう戻ってこない。
って意味だったりする。

されたことだって、してあげたことだって
水に流すのは本当に人間としての器が大きくなければできないこと。

それは、難しいことではあるけれども
そうすることでしか僕たちは、長い間同じ人と一緒に
ずっと幸せではいられないのかもしれない。

石に刻むものと、水に流すものを
間違えないで生きていきたいものです。