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Interview 11 正頭英和さん

2019/04/09

本日は、立命館小学校の正頭英和先生に会いに来ています。宜しくお願い致します!

よろしくお願いします。

今回【グローバルティーチャー賞トップ10】ということで、トップ10ファイナリストへの選出、おめでとうございます。
グローバルティーチャープライズ 2019

ありがとうございます。

受賞のことについては後半、伺うことにしまして…まず、正頭先生のキャリアについてお話を伺おうと思います。先生になろうと思ったのは、いつ頃なんですか?

実はちょっと遅くて、大学の4回生の時に初めて先生になろうと思いました。それまでは教職を取らずに卒業できるだけの単位だけをとって…というごく普通の学生でしたね。勉強は頑張っていたつもりですけど、与えられたこと以上のことはすることはなかったですしね…そんな学生時代でした。

ということは、大学は教育学部じゃなかったんですね?

そうです。教育学部ではなく普通の大学です。

何学部だったんですか?

「英米語」っていう学部ですね。英語を専門とする学科ではあったんですけれども。教職は取っていませんでした。

そこから、教育の世界に行こうと思ったきっかけは何ですか?

実は僕、留学の経験がないんです、今も。

当時も留学をしたかったけど、色々な事情でできなくて。でも「英語圏の国に旅行くらいはしないと」とは思って、バイトで何とか資金を作って、旅行はいっぱいしていたんですね。その中で、とある旅行先で、僕と同い年のある女の子と出会ったんです。

その子は実は、中学時代にいじめられた経験があって日本の学校が嫌になったそうなんです。「もうこんな国は嫌だ!」ということで、留学ではなく中学卒業と同時に完全に渡米をしたそうです。で、医者になるんだって決めたんだそうです。

海外でですか?

いいえ。日本です。日本で医者になる。日本のために貢献したいというのがその子の思いでした。でも、医学は向こうで勉強したい(笑)。そんな子と出会ったんです。

その子にとって英語は「学習することが目的」ではないんですね。でも、僕はその当時、英語を学習することが目的でした。当然ですけど英語力という点においてももの凄い開きが生まれますよね。「あ!同い年の女の子でも、こんなにも違うのか!」って衝撃を受けたんです。

僕はそれまで与えられたこと以上の事はしない子でしたけど、それでも、与えられたことは完璧にする子だったつもりなんですよ。ところが、与えられたことを完璧にしているだけでは英語は喋れないんだっていうのが分かったんです。

だから、「これは日本の英語教育が悪いんじゃない?」って思ってたんですよ(笑)。僕は、不真面目な生徒ではなかったのに、言われたことをしっかりやって大学の英米語学部にまで入ったのに英語力がないんですから。

なるほど(笑)まずまず言われたことをやっていたのに、喋れてないじゃないか!って(笑)?

そうそう(笑)。言われたことはちゃんとやってる。テストでもそこそこ点は取れている。けど、喋れないのは…?っていう、責任転嫁をしちゃったところがあって。(笑)

でも、できないのは教育のせいだ!教育が悪い!とは言っても、教育のことを知っているのか?って聞かれたら何も知らない。だからまずはそっちの世界を知らなきゃっていうことで教育関係の大学院に進学したんです。そしたらそこで、どハマりしました。

そうなんですね。じゃあ大学卒業してすぐに先生になったわけじゃなくって、4回生の時に教育の世界に興味を持って、大学院に行ってから初めて先生をやってみたいと思って、教職を取った…ということですね?

はい、そうですね。

そこで出会った先生が面白くって。英語教育の中ではすごく有名な方だと、あとから分かったんですけど、とにかくすごく面白い。「教育は面白い」と思わせてもらえたのもその方のおかげですね。僕にとっては、初めて言われたこと以上のことをしようと思った分野でした。

大学院の研究自体、そうやっていかなきゃいけないものではありますけどね。

 

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