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Interview 14 佐原総将さん

2020/03/04

宿泊はどうしたんですか?

宿泊は基本、漫画喫茶かゲストハウスなんですけど。磨かせていただいた人がウチ泊まっていけよって言ってくれたりとか。移動はヒッチハイクでしてたんですけど、ヒッチハイクで乗せていただいた人の家に泊まらせていただいたりとか。あとは全国に知人がいれば知人の家に泊まらせていただいたりしました。

なるほど。でも、また仲良くなれば里心というか、、。次に行くのが辛くなるわけでしょ?

本当にそれですね。北海道だけでも本当にいろんな方と出会わせてもらって、まだまだ会いたい人もいたんですけど、「やばい、このままだと北海道で終わってしまう」という感じだったので、とにかく次に行かないという感じでしたね。北海道から青森に移動するときは、なんか心苦しかったりとか、また戻りたいっていう想いも強くって。だって北海道なら知り合いがたくさんできましたし、北海道にいる限り紹介していただいたりとか、その人とまた会えるんですけど。まさに、だんだんだんだんコンファートゾーン、心地いい状況っていうのがどんどん出てきて。青森県に行ったらまた誰も知り合いがいないので、また一から関係づくりをしないといけないんですよね。でも、そこをぶち破って次に行くっていう、連続の旅でした。

ぶち破って次にいく、その原動力はどっから湧いてくるんですか。やっぱり気持ち的にはもうあと、何日かいいかな、と思って、もう何日かいてしまうこともあるわけじゃないですか?

正直言うと、僕、一人でこそこそとやってたら北海道で終わって、今も北海道にいるかもしれないです。ただ僕の場合は、YouTubeで毎日アップしたりとかしてましたから。そうすると例えば「岐阜に来たら俺ん家泊まっていいで」とか、「沖縄の靴磨きの場所、ここ使っていいで」ってもうすでに応援してくれる人たちがたくさんいるんですよね。だから「とりあえずそこまで行こう」っていう気持ちになれましたね。応援してくれる人がいたからこそ、ぶち破ってまた未知のところに行ってということですかね。それに北海道の方も「次の県に行く」っていう時は、すごく背中を押してくれるので。いつも一人じゃなくて、やっぱり繋がって、応援してくれるからこそ次に行けたという感じですね。

今度は世界ですよね?日本が世界になることで不安はないんですか?

日本語が通じないというのがまずいですね。ややこしいこともいっぱい出てくるので。

ただ「読書のすすめ」の清水克衛さんに、会社を辞める前にお会いしたとき、

「コンビニを辞めるて本屋さんをやるってなったときに怖くなかったんですか」ってお聞きしたんです。その時、「人間は頭が良すぎるから、すぐ計算をするんだ。でも何か一歩踏み出した先には、絶対偶然の出会いとか出来事っていうのは起こる。その偶然こそがチャンスなんだ。絶対に偶然というのは起きる。でもそれはもう人間の計算ができる範囲ではない」って言っていただいたんです。その言葉を強く信じて日本一周をしてみたら、知り合いなんて一人もいなかったのに、終わってみれば255足を磨いてちゃんと沖縄まで辿り着けたんです。本当に偶然の連続だったんですね。だから、世界一周というのは、計算をしたら知り合いもいないし、危ないし、どうなるかわかんないことの連続ですけど、そのぶん偶然というのがたくさん起きるんじゃないかなって。そこに期待して行くしかないかな、って思ってます。

でも最初台湾から始めるとして、次例えば中国に渡るっていう時に、さっきの岐阜の人じゃないけど、向こうに待っている人はいないわけじゃないですか?その時にどういう原動力で動くのか、っていうのがすごい興味ありますよね。やっぱりそれは、やりますっていう風に言って、日本で応援してくれている人の想いを力に変えるとかなんですかね?

そうですね、それに応援してくれる人が強固になったというか。僕はクラウドファンディングをして最初の活動資金を、他の人から支援されて世界に行くっていう形なので、その人たちの想いも背負っているんですね。そうなるとやっぱり責任感はより強くなりますね。やっぱり心地良い状況でずっといるんじゃなくて、コンファートゾーンを打ち破って、次に次にという行くっていう原動力にしようと思います。

経路は、もう考えてるんですか?

そうですね。ある程度ですけど。例えばアジアで最初の五カ国は考えてまして。台湾・フィリピンマニラでシンガポール・マレーシア・カンボジア、まで行ったらあとはトルコまでは、陸で突っ切ろうかなって思ってますね。途中また、逆のベトナムとかタイとかも寄るとは思うんですけど。アジアはそんな感じでトルコまで行ったら、ヨーロッパかアフリカ、どっちかを選択する。どっちにしろ両方行くつもりですが、その時のタイミングを見てっていう感じですかね。ヨーロッパ、アフリカ、南米、アメリカ、オーストラリア、日本っていう感じですね。本当に大雑把にしか考えてないです。

期間も全然決めずに?

決めないと多分、帰ってこないので。(笑)

これでも、僕、本当に弱い人間なので、先に言ってしまうっていうところがポイントですから、2022年の2月に帰って来るって宣言しています。ちょうど2年後です。それを信じて親も待ってくれてると思うので。

人生が変わる旅になるのは間違いないでしょうけれども、それ以上に、その旅をして帰ってきた総将さんに靴を磨いてもらう人の人生も変わるでしょうねぇ?

ありがとうございます。僕は、本当に靴だけを輝かしてるのではないって思っているんです。その人の未来も輝かすことが信念です。靴磨きが使命であるとも思ってまして。ですから夢を聞くことはもちろんなんですけど、そのときに僕がいろんな世界を見てきたりとか、経験をすることによって自分がしてきた経験の中から有効なアドバイスとかも伝えられるんじゃないかとも思うので。

とりあえずどんどん経験値を増やして、靴磨きだけでなくて経験もプレゼントできる靴磨き職人になろうと思ってます。靴磨くの技術だけを向上させるのではなく、人間的にもやっぱり磨かないといけないですし、日々勉強だと思ってますね。

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