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福に憑かれた男

2008/09/24

 

2008年9月発売の第5作

それまでの作品とは、まったく異なる世界観を表現して話題となる。

 

 

【内容】

突然他界した父親に代わり、実家の長船堂(おさふねどう)書店という本屋を継いだ松尾秀三(しゅうぞう)。いくら奮闘しても経営はまったく軌道に乗らず、ついに長船堂書店は閉店の危機を迎える。
そんな秀三にもたらされる成功につながる数々の教え。
物語を読み進めるにつれ、働くことの意味、生きる目的が見つかる本。
人生になぜ逆境が訪れるのか、本当に豊かに生きるために人は何をすべきで、何を学ぶべきなのか。この物語には、逆境を乗り越え、願いを実現するために知るべき「ヒミツ」が記されている――。

 

 

【メディア】

読書普及研究所の「本のソムリエの一日一冊書評」
2008年総合ランキング 1位獲得

 

 

 

Officeはげっち淨德和正さんによる推薦文】

「必要は発明の母」困ったことが起きて必要に迫られることで、それがヒントとなり発明へとつながる。このような例はたくさんあります。
エジソンが電球を発明するまでにフィラメントの材料がなかなか見つからなくて何千回と失敗しているときに質問をされて返答した有名な言葉があります。
「私は失敗したことがない。ただ1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」と。
ヨットは帆で風を受けて走ります。向かい風、追い風、
どの方向からの風も利用して目指す場所へ向かうことができます。意外に思われるかもしれませんが、ヨットが安定して艇速が早いのは向かい風のときなんです。背中から吹く追い風のときは、向かい風に比べてヨットの動きが不安定になります。
向かい風が吹いてくると、歩いていてもなかなか足が思うように前に進みません。でもそれが負荷となり足を鍛えていることでもあるのです。
『「福」に憑かれた男』は父から継いだ本屋を経営する秀三に近くに大きな書店ができたりとピンチが襲いかかります。
挑めばチャンス。逃げればピンチ。
向かい風のなかで福をつかんだ男の物語。

〈本文より〉
ただ残念ながら、この頃の秀三にはそんなことを楽しんでいる余裕さえなくなっていた。
来月、長船堂書店から自転車で五分とかからない場所に、県内一の大型書店の新店舗がオープンすることに決まっていたからだ。その情報をはじめて聞いたとき、秀三は血の気が引き、食べ物がのどを通らなくなるほど緊張し、胃痛がひどくなった。
自分の将来が真っ暗になったような気がして、どうしたらいいのか分からなくなった。
それからしばらくたつが、完全に思考が停止している。

 『「福」に憑かれた男』より