蒔いた種のその後を知る者より
2019/06/10
僕の元には日々、読者の方からの手紙が届きます。
本を読んで感動して思わず手紙を書く…
そういう人が多いかと思いきや
案外そうでもない。
実は多いのは
「今から数年前、学校の先生にすすめられて読んだのがきっかけで喜多川さんを知りました」
というお手紙なんです。
それから何年もたって、大学生になって、社会人になって
という人が圧倒的に多い。
もちろんその事実を
すすめた本人である先生は知るよしもないでしょう。
教育の理想は言うまでもなく「永久保証」です。
それを実現するのは、難しいということはわかっていますが
少なくとも
「素晴らしい本との出逢い」
を子供たちに対して提供してあげられた先生は
そのおかげで、教え子たちの未来に、人生を支える大きな柱を建てている。
あなたが子供のためを思って
プレゼントしたり、すすめた本は
目の前の子供を変えることはできなかったかもしれないが
未来のその子を確実に
強く、明るく、美しくしています。
本当にありがとうと、彼らはあなたに心から感謝しています。
あなたの蒔いた種は、しっかりと大きく育っています。
送られたお手紙からだけは
どこの誰だかわからない、本をすすめてくれたその教育者に
そのことだけは伝えてあげたい。
そして、そうやって
本を読む大切さを子供たちに伝えてくれたすべての教育者に
僕からも御礼を言いたい。
本当にありがとう。