意識して反応を変える
2021/05/28
かけっこやリレーで転んでしまう子がいる。
ほとんどの子はすぐに立ち上がる。
擦りむけた膝から血を流しながらもまた走り出して
ひたすらゴールテープを目指す。
それを見た人の反応は様々だ。
最後まで頑張ろうとする姿に声をあげて応援する人。
拍手を送る人。
応援する声をあげていいのか、拍手をしていいのか、周りの反応を見て決めようとする人。
人の痛みにまったく無関心な人。
転んだことを笑う人。
転んだことをいつまでも責める人。
転んだことよりも、立ち上がって最後まで走り切ったことを称賛する人。
応援している人を見て、偽善者と罵る人。
笑っている人を見て、人でなしと蔑む人。
人の反応を変えることはできない。
問題なのは、自分がどんな人でありたいかだ。
自分がどんな人かということもあまり問題ではない。
最初に心に湧いてくる感情に、いい、悪いを決めつけることはできない。
自分の中に湧いてくる感情を止めることはできない。
でも「自分はこんな人でありたいんだ」と思っていることで
その感情に対する反応は変わってくる。
湧いてきた感情が「無関心」でも
「そういうときに応援できる人でありたい」と思っていれば反応は変わる。
感情と反応は必ずしも同じではないから。
無意識に反応するのではなく、意識的に反応を変える。
そうやって人は成長していく。
転んだ人を見て「ザマァみろ」という反応ばかりが溢れる社会には住みたくない。
きっと誰もがそう思っている。
それなら自分がその「反応」を変えるしかない。