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廃線に思う

2021/09/06

新潟の講演会場に向かって歩いていると
廃線があった。

人が使っている「もの」には「命」が吹き込まれているのではないかと思うほど
レールだけじゃなく、家にしても、車にしても、
人が使わなくなった瞬間から急速に錆び付いて朽ちていく。

実際に使われているものは
古いものでも輝きを失っていない。

人の手が加わるということの
凄さをいつも感じる。

「もの」は
長く使う人と、あっという間にダメにする人がいる。
できるだけ長く使う工夫はいくつもあるが
日頃からそれを心がけている人は
輝いた「もの」に囲まれて生きている。

その工夫は、ものに対してだけでなく「人」に対する
接し方にも共通している。

「人は輝く」というが
実際には「人は人が手をかけることによって輝く」のだと思う。
人が手をかけなくなった途端に、どれほど輝いていた人も輝きを失う。

使う人次第で輝きはどこまでも長続きする。